「今ここ」を生きるとは…

「今ここ」を生きましょう、という言葉をよく耳にします。

「今ここ」。
カウンセリングや瞑想などでよく用いられる言葉です。

「今ここ」を生きる!
わかったような、わからないような・・・・。

いつもこの言葉を聞くたびに、気持ちがモヤモヤします

悩む女性

過去よりも「今」、未来よりも「今」が大切っていうのはなんとなくわかる。
そう、何となくなんです。
はっきりと「あぁ~、そうなんだ。そういうことなんだ、納得!」となかなか 思えません。

昨日読んだ本にこんな言葉を見つけました。

お茶を楽しむためには、人は完全に、今という時に目覚めていなければならない。今という瞬間を意識している時にのみ、手は茶わんの快い温かさを感じることができる。今という瞬間のみに、香りを楽しみ、甘さを味わい、繊細さを感じることができる。過去のことを思い煩っていたり、将来のことを心配していたりすると、一杯のお茶を楽しむという体験を失ってしまうだろう。茶わんを見おろすと、もうお茶はなくなっているのだ。

人生もまったくこれと同じである。今という時に完全に心を向けていないならば、まわりを見まわしてみると、もうそれはどこかへ行ってしまっているのだ。人生の感触、香り、繊細さ、美などをすべて見すごしてしまう。人生はただ、あなたの目の前をあっという間に通りすぎてしまうだろう。

過去はすでに終わっている。そこから学ぶことを学び、手放せばいいのだ。未来はまだここにない。未来に対する計画をたてるのはよい。でもそのことを心配して時間をむだにしてはいけない。心配は必要ないことなのだ。すでに起こってしまったことを気に病むのをやめ、起らないかもしれないことを心配するのをやめた時、あなたは今という瞬間にいることができるのだ。その時、あなたは人生の喜びを十分に体験し始めるだろう。

ティク・ナット・ハン(ベトナムの禅士/詩人/平和活動家)

どうですか? 「今ここ」を生きるという事をわかりやすく、語っていると思いませんか?

「過去はすでに終わっている。そこから学ぶことを学び、手放せばいいのだ。」

過去の失敗に囚われてクヨクヨしてしまう時、この言葉は心に染みます 。

頭ではわかっていても「今ここ」を生きることは 中々難しいですね。
まだまだ煩悩多しの私です。